こんなに歩けるようになるなんて!誰もが驚く長距離歩行が可能に。[まごころ便りVOL .6]
筋力とともに積極性を取り戻す。
腰痛のため、寝返り・立ち上がり・歩行などが辛く、動くことに消極的になっていたF様。ベッドからの起き上がりは腕の力によって力づくで行う状態でした。そこで痛みの緩和と下肢の強化を中心にした施術が始まりました。痛みが少なくなるにつれ、歩行器の練習にも積極的になっていましたが、施術開始1ヵ月余りのところで、デイサービスに行った際、腰の調子を悪くし、動けなくなるアクシデントが発生。直後は体調不良で休みもありましたが、痛みの強い部分を温めながら腰の筋肉を伸ばし、徐々に運動を再開した結果、2ヶ月ほどでアクシデント以前の状態まで回復することができました。その過程で、より歩きやすい押し車式歩行器を導入したところ、運動量が増えるにつれてご本人もより積極的に。デイサービスも再開され、現在では近隣の銀行等へ30分程度の歩行が可能になりました。
神奈川営業所 / 板垣相談員


歩きにくさの原因を、心と体の両面から取り除く。
今回のケースは、「動くと痛い」からとデイサービスなどの利用に消極的だった方が、動けるようになることで積極性も増し、歩行の距離・スピードがともに大きく改善された事例です。痛みなく運動できると言う実感がF様のモチベーションを高め、一方で、歩きやすさを重視し、歩行器を変更するなど、F様の状況に合わせた対応が効果を上げまし歩行可能な距離は10倍、スピードも3倍と驚くべき成果につながった経緯に焦点を当てました。
<初期目標>
下肢の筋力とバランス感覚の強化
腰痛の緩和。
<中長期的目標>
歩行距離の延長
杖での歩行をできるようにする
治療内容
腰痛の改善のために、マッサージに加えて、患部を温める工夫を取り入れ、痛みの再発を抑えるようにしました。運動は腰・背中の伸展運動や足上げ、膝や股関節の屈伸運動、ヒップリフトなどを組み合わせて、筋力アップだけでなく、バランスを重視した内容にしています。歩行練習は当初、4点支持歩行器を使用していましたが、持ち上げる動作が辛いとのことで、親戚の方から譲り受けたと言う押し車歩行器を使用したところ運動しやすくなり、現在は部屋を4往復する運動もできるようになりました。
歩ける距離が長くなり、行動の幅が広がりました!
室内での歩行距離は、当初1往復5メートルほどだったのが、50メートルほどにまで伸び、スピードも片道60秒ほどかかっていたのが、20秒程度になるなど、F様やご家族、ケアマネージャーの方も一様に驚かれる回復ぶりです。「先生に良いところを見せたくて」と、伝え歩きにも積極的になっているほか、1往復だけは自力歩行も見せてくださるようになりました。気になっていた家業のお店の様子を見たりもできて、F様ご自身がとても前向きになっておられます。今後も転倒などに注意しつつ取り組みを続けて参ります。

ご利用者情報
F様(84歳・男性)
傷病名:胸腰椎圧迫骨折
腰痛のため、立位や歩行、昇降運動の時に痛みがあり、それが原因で行動することに消極的になっていました。デイサービスでの入浴も腰の状態悪化に伴い中断していました。
もっとたくさん歩けるように。デイサービスも再開したい。
F様ご自身はベッドからの立ち上がりと歩行のときの腰痛の緩和が最大のニーズで、痛みを減らしてもっとたくさん歩けるようになりたいとおっしゃっていました。また、ご家族からはデイサービスの利用が中断し、入浴の機会がないので、清潔さを保つためにもデイサービスを再開してほしいとのニーズがありました。
神奈川営業所 / 長澤施術師
