もう一度自分の足で歩きたい!自立歩行が可能になるまで[まごころ便りVOL .10]

車椅子から歩けるように

趣味は登山、太極拳と活動的だったH様は、急性硬膜下血腫術後は全介助の状態になり、身体的、精神的に辛い日々を送られていました。 端座位の保持を5分間できることを初期の目標に設定、目標達成度に合わせ、筋力向上練習を多く取り入れてきました。体調不良により、前回できたことが今回できないと言うこともあり、気落ちすることもありましたが、ご本人の気持ちを汲み取った声掛けを図ることで、意欲的になり、目標に向けて前向きに取り組むことができました。 中期目標は、立位保持、手引き歩行とし、意欲的にリハビリ(施術)に取り組みました。今後は「杖なしで歩きたい」「趣味だった登山もしたい」との目標に向かって施術計画を立て、歩行能力の向上を図っていきます。

小さな目標設定と声掛けで、着実の成果を導き出す。
今回のケースは、 ご本人の気持ちを汲み取った声掛けを図り、目標設定を小さくすることで、後利用者が達成感、満足感を持つことができ、身体的能力の向上に取り組んできた事例です。 また、ニーズを的確に把握し、施術計画を立て、インフォームド・コンセントを常に行うことで、信頼関係を築くことができました。その結果、ご利用者様は、積極的に自主運動に取り組まれ大きな回復を見ることができました。この回復結果を出した経緯に焦点を当てました。

東京城北営業所 / 瀧川相談員

<初期目標>

・ 立位保持
・手引き歩行

<中長期的目標>

・ 1本杖による安定した歩行(見守りなし)

治療内容

筋力低下が著しい症状が見られたので、筋力向上の練習を多めに取り入れながら、バランス感覚を養う座位のバランス練習を行いました。 具体的には、初期施術として、全身マッサージ、関節運動方、両下肢屈曲運動法など促通法を実施。次に、側臥位での頸肩部マッサージのほか、端座位からの 立ち上がり、立位で足踏み、立位で屈伸、杖による歩行、手引きでの横歩きの練習や杖による歩行練習を行いました。

ご利用者情報

S・H様(87歳・女性)

傷病名: 頸椎症、急性硬膜下血腫、脳梗塞による視野欠損
右急性硬膜下血腫術後は全介助で筋力低下が著しい状態でした。リハビリを行いたいと言う希望がありながら、入所施設では、運動などのリハビリは行っておらず、筋力低下、座位保持が困難な状態でした。

今井施術師

一人でトイレに行きたい
トイレで移乗介助を受けた時、慣れていないヘルパーの介助に不安を覚え、トイレに行けるようになりたいと、日常生活の自立やADLの向上を強く希望されていました。

ご利用者の声
1人でトイレに行けるようになり、本当によかったです。病気で倒れ、一年前は症状が重く、まさかここまで回復するとは思いませんでした。マッサージだけでなく、リハビリもしてくれるので感謝しています。