より良い明日への期待は、信頼と観察から生まれる。[まごころ便りVOL .8]
「動くと怖い」が「動かせる喜び」に。地道な練習に寄り添って。
可能性の発見を繰り返して。
脳出血の後遺症で左麻痺側が思うように動かないというS様でしたが、 それには体の問題に加えて、怖さや不安がつきまとうことも克服する必要がありました。そこで施術の効果を引き出すために、ご自身ではできないと思っていらっしゃることの中から、観察を通じて「これはできそう」と見られた動作をやってみていただく、と言うことを繰り返しました。その結果「やってみたらできた」と言う実感から背術師との信頼関係が生まれ、より高い難易度にもトライできる気持ちを作り出しました。
麻痺手で ものをつかんで動かすなどもクリアし、ジッパーのついた服を着ることも可能に。S様も「まずは3分の1でもいいから元の姿に近づけるようになりたい!」と前向きな言葉を口にされるようになりました。より安定した歩行や感覚の改善などを目指して、さらにチャレンジを重ねていきます。
埼玉営業所 / 棚村相談員


より良い明日への期待は、信頼と観察から生まれる。
今回のケースは、脳出血で倒れ左側に片麻痺が残った方が、施術と訓練を通じて左手で靴を持てる程に改善した事例です。倒れる前は社交ダンスをされていたS様にとって、初めての訓練には怖さがあったとのことですが、施術師がしっかりとそのお気持ちに寄り添い、状況を観察しながら多彩な施術メニューを組むことで克服することができました。恐怖心が喜びや将来への期待へと変化する経緯に焦点を当てました。
<初期目標>
麻痺側に体重をかけられるようにする
<中長期的目標>
上下四肢の動作の向上
歩行の安定
治療内容
S様の場合、 非常にたくさんのメニューを少しずつ実施しているのが特徴です。肩・膝・足関節それぞれのリラクゼーション、体感のひねり運動、 麻痺側への荷重、バランス練習などから始まり、その後はあおむけでのストレッチや、立位で杖を持ち狙ったところに足をおろす練習など、実に多彩な施術メニューです。麻痺側の筋肉の疲労に配慮し1つの運動の回数を少なく、その分いろいろな機能を引き出すことに狙った構成になっています。
より良い明日への期待は、信頼と観察から生まれる。
「初めて取り組む施術は、最初は怖い、難しい、できないと思ったけれど、毎回続けていくと難しかったことが不思議と簡単に感じるのよ」
S様はそう話されます。 恐怖心が減ったため、できることも増えたとのこと。ケアマネージャーも「麻痺側の動きの改善が目覚ましい」と喜ばれています。これからもご本人のちょっとした変化などを観察し、できることがもっと増えるようを着実に取り組んで参ります。

ご利用者情報
S様(63歳・女性)
傷病名:脳出血・左片麻痺・高次脳機能障害・高血圧症
脳出血で緊急入院され、一命は取りとめられたものの片麻痺や高次脳機能障害がありました。左手でものを掴んだり左足に体重をかけたりということができない状態でした。
マンツーマンの指導で左側を動かせるように。
当初からデイケアのリハビリに加え、マンツーマンでのマッサージ施術を通じて日常生活で左手が使えるようになったり、左側の機能を回復させたいとのご要望がありました。また、歩行時に足が引っかかり、後方に倒れそうになるとのことで、歩行の不安定さを改善したいとのニーズがありました。
牧野施術師
