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20240110「PT直伝!人はなぜ転ぶ?転倒の基礎知識と転倒しやすい人の特徴」

講師:ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T

ケアプラスWEBセミナー

セミナ―レポートをご観覧いただき、誠にありがとうございます。


弊社では、日常生活でお困りの方々に、質の高い機能訓練を用いた訪問マッサージが提供出来るように、日々業務に取り組んでおります。
その一環として、月に1度 理学療法セミナーを開催、社内・社外問わず、医療介護従事者の方の勉強の場としてお役立て頂いております。

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※現在は新型コロナ対策の兼ね合いで、WEBセミナーにて開催しております。全国各地から参加しやすくなりました。

そのセミナーを皆様にもっと知っていただきたいと思い、その資料の一部分をWEBサイトにて公開いたしております。

今回のセミナー情報

講義内容PT直伝!
人はなぜ転ぶ?転倒の基礎知識と転倒しやすい人の特徴
開催日2024年1月10日
講師(株)ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T
開催場所ウェブセミナーにて

講義目次

【1】人はなぜ転ぶ?~転倒の基礎知識と転倒しやすい人の特徴~
【2】本日の目的
【3】医療・脳卒中の穴・転倒の穴(イメージ)
【4】平均寿命の移り変わり
【5】健康寿命と平均寿命
【6】75歳以上の老々介護25%越え 介護保険軽度切り離し
【7】高齢者人口と介護保険認定者の推移
【8】過去一年間の性別・年齢別転倒率
【9】介護度別に見た主な原因
【10】要介護者等の状況
【11】転倒リスク管理を過剰に行うと・・・
【12】ハインリッヒの法則
【13】事件・事故の発生要因:意図伴わないケース
【14】どうすればいいか?
【15】高齢者の骨折の特徴
【16】転倒リスク管理に必要なことは?
【17】日本の病院での転倒は?
【18】転倒事故の発生状況は?
【19】ロコモティブシンドローム
【20】転倒の危険因子
【21】転倒要因
【22】転倒要因
【23】その他転倒発生要因
【24】転倒の危険因子
【25】筋力低下と転倒
【26】バランスと転倒
【27】開眼片脚起立時間と転倒 運動器におけるバランス評価
【28】姿勢と転倒
【29】姿勢と転倒
【30】転倒を起こしやすい薬剤
【31】危険因子の数と転倒
【32】問診による転倒スコア
【33】転倒の発生(転倒率)
【34】転倒の発生場所
【35】転倒・転落の季節変動
【36】転倒・転落した時刻
【37】転倒の時間的分析
【38】転倒の主な発生場所
【39】転倒の場所的分析
【40】転倒した際の行動
【41】高齢者の転倒の特徴
【42】環境要因
【43】中枢疾患と転倒
【44】転倒リスクマトリックス
【45】転倒後症候群と転倒の悪循環
【46】転倒にかかわる多彩な要因
【47】サルコペニア
【48】運動機能の変化
【49】女性VS男性 筋量が落ちやすいのは・・・
【50】病因によるサルコペニアの分類
【51】サルコペニアのフローチャート
【52】サルコペニアフローチャート(日本人,一般向け)
【53】指輪っかテスト
【54】高齢者の身体特徴
【55】観察ポイント


【1】人はなぜ転ぶ?~転倒の基礎知識と転倒しやすい人の特徴~

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【2】本日の目的

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・転倒を予防するために、危険リスクを把握し、転倒予防について理解していく
・バイタルサインを理解し、最低限のリスク管理を理解していく

【3】医療・脳卒中の穴・転倒の穴(イメージ)

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【4】平均寿命の移り変わり

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平均寿命の推移
1899~1903年(明治32〜36年) 男性43.97歳/女性44.85歳
1950年(昭和25年) 男性58.00歳/女性61.50歳
2000年(平成12年) 男性77.72歳/女性84.60歳


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【5】健康寿命と平均寿命

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健康寿命と平均寿命
男性:健康寿命71.19歳 要介護9.02歳 平均寿命80.21歳
女性:健康寿命74.21歳 要介護12.4歳 平均寿命86.61歳

【6】75歳以上の老々介護25%越え 介護保険軽度切り離し

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75歳以上の老々介護25%越え 介護保険軽度切り離し

【7】高齢者人口と介護保険認定者の推移

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高齢者の増加に伴い、介護保険認定者数が増加
※表

【8】過去一年間の性別・年齢別転倒率

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・わが国の高齢者は、1年間で約10%~20%が転倒し、うち約10%が骨折に至ると指摘
・加齢や疾病により身体機能が低下してきた高齢者では、通常歩行や方向転換でも容易に転倒してしまう
・一年間の転倒率は男性で75歳から、女性では65歳から増加してくる

【9】介護度別に見た主な原因

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※表
要介護度別でみる原因では、要支援では関節疾患、骨折・転倒など運動器疾患が主な原因と
なっている


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【10】要介護者等の状況

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※図
要介護者等の年齢を年次推移でみると、年齢が高い階級が占める割合が増加している。 平成 25 年
の要介護者等の年齢を性別にみると、男性は「80~84 歳」の 25.4%、女性は「85~ 89 歳」の 26.8%
が最も多くなっている(図 38、39)

【11】転倒リスク管理を過剰に行うと・・・

→リハビリは自ずとconservativeとなる
→結果として機能改善が困難となる
→ADL能力の改善が図られなくなる

【12】ハインリッヒの法則

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※図

【13】事件・事故の発生要因:意図伴わないケース

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・偶然
・ヒューマンエラー
・リスクテイキング

〜人間の性質〜
1) ドジ型:不注意 3) バイアス型:勘違い・思い込み
2) うっかり型:無意識行動 4) 新人型 :経験不足・技能未熟

【14】どうすればいいか?

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重要ポイントは、「事故の要因について、考える」ということ
即ち、業務環境や仕組みとヒヤリハットとの関連性を分析する

1)環境に問題なかったか?
2)設備・機器に問題なかったか?
3)作業方法に問題なかったか?
4)体制や役割に問題なかったか?

レポートに、環境やシステムについて記入するフォーマットを追加する


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【15】高齢者の骨折の特徴

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肩:上腕骨骨折
背骨:脊椎圧迫骨折
首:橈骨遠位端骨折
股:大腿骨近位部骨折

特徴1:高齢者の骨折を起こしやすい場所がある
特徴2:局部の症状が軽い
特徴3:骨折の治りが遅い

【16】転倒リスク管理に必要なことは?

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【17】日本の病院での転倒は?

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旧東京都多摩老人医療センター(2001年度)
〜病床 327床・平均在院日数 16.8日・入院平均年齢 75.8歳〜
・転倒・転落件数 455件/年
・月平均 30~40件/月
・骨折 2件(2%)
・痴呆,物忘れ,幻覚,失見当識 48%

粕谷富士子 吉田文子:病院内の転倒・骨折の実態とその対策 MB Medical Rehabilitation 31:41-47, 2003

【18】転倒事故の発生状況は?

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日本医療機能評価機構医療事故防止センター:平成24年8月29日報告書 全国273施設より
・医療事故報告:(H23年) 2,483/年
・転倒・転落:686件 (27.6%)

*治療処置 509件(20.5%)
*薬剤投与 227件(9.1%)
・死亡 : 10件
・障害残存(高): 56件
・障害残存(低): 241件

【19】ロコモティブシンドローム

・高齢者の数が増え、要介護状態になるリスクが高い『運動器症候群:
ロコモティブシンドローム』が多くなってきている。
・女性に多い傾向
・原因:1運動器事態の疾患、2加齢による運動器機能不全
【運動器事態の疾患】
・変形性関節症、骨粗鬆症、関節リウマチなど
【加齢による運動器機能不全】
・筋力低下、持久力低下、運動速度の低下、バランス能力の低下など

ロコモの人口は予備軍も含めて4700万人と言われている。ロコモに特に関係が深い変形性膝関節症、変形性腰椎症、骨粗しょう症のそれぞれ推計人口は、変形性膝関節症は2530万人、変形性腰椎症は3790万人、骨粗しょう症は1300万人とされている。


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【20】転倒の危険因子

・内的要因:疾病や身体的要因を主とする要因
i)感覚系の加齢変化(視覚、聴覚、表在感覚・深部感覚)
ii)神経系の加齢変化(脳、脊髄の変性)
iii)筋骨格系の加齢変化(下肢中心の筋力低下、関節可動域制限、心肺機能)
iv)バランス機能の加齢変化(静的・動的バランス低下)
v)高次脳機能の加齢変化(認知機能低下、空間認識能力低下)

・外的要因:服薬状況、生活環境、周辺環境を主とする要因
・転倒の既往:1年以内の転倒歴は転倒リスクが2倍
 転倒した翌年には2/3が転倒した報告もある

【21】転倒要因

内的要因
・年齢、女性
・転倒既往
・虚弱
・認知症
・抑うつ
・パーキンソン病
・脳血管障害
・変形性関節症
・失禁
・起立性低血圧

・視覚障害
・深部感覚低下
・鎮静剤、睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬
・平衡機能障害(ふらつき)
・下肢筋力低下
・反応時間の遅延
・低身体活動性
・ADL、移動能力の障害
・バランス能力低下
・アルコール飲用

【22】転倒要因

外的要因
・1-2cmほどの室内段差
・滑りやすい床
・履物(スリッパ)
・躓きやすい敷物
(カーペットの端、ほころび)
・電気器具のコード類
・照明不良
・戸口の踏み台
・生活環境の変化

・視覚障害
・深部感覚低下
・鎮静剤、睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬
・平衡機能障害(ふらつき)
・下肢筋力低下
・反応時間の遅延
・低身体活動性
・ADL、移動能力の障害
・バランス能力低下
・アルコール飲用

【23】その他転倒発生要因

・疼痛
・歩行速度の低下
・転倒不安
・服薬数(5つ以上の内服で4割以上の転倒)
 →降圧剤・・・目眩やふらつき
  抗ヒスタミン剤(風邪薬)・・・眠気、ボーッとする
  睡眠薬・・・ふらつき
  抗精神病薬・・・脱力感、筋緊張低下

転倒不安がなぜ転倒につながるか考えてみてください!

【25】筋力低下と転倒

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・サルコペニア(正常な加齢変化を超える筋量の低下)
【サルコペニア診断基準】
1歩く速さ:秒速0.8m以下(10m:12.5秒以上)

2握力
男性:26Kg未満
女性:18kg未満

3筋肉量(DXA法)
男性7.0kg/m2未満
女性5.4kg/m2未満

1か2に,または両方に該当し、
さらに3が該当した場合診断される

年連と共に下肢の筋力低下が著名となる

【26】バランスと転倒

・Time UP and GO test(TUG)バランス・歩行能力の総合評価
70歳では平均9秒程度,80歳では11秒を超す
10秒未満の者は自立歩行,11~19秒では移動がほぼ自立,20~29秒
は歩行が不安定,30秒以上は歩行障害と指摘される。

20秒以下:ADLの移乗課題は自立
*健常高齢者(65歳~85歳)は12秒以下
30秒以上:自立困難、起居動作、移動動作に介助を要する

坂田:運動器不安定症を有する地域高齢者に関する開眼片脚起立特性 より引用

岩本俊彦:バランス・歩行機能の総合評価表 より引用

【27】開眼片脚起立時間と転倒 運動器におけるバランス評価

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地域在住高齢者977名を対象
・65歳代:平均44秒
・70歳代:平均31秒
・75歳代:平均21秒
・80歳代:平均11秒

転倒群での比較
 75歳代転倒群
 男性:18.4秒,女性16.8秒
 75歳代非転倒群
 男性:23.9秒,女性24.6秒 有意差あり

坂田:運動器不安定症を有する地域高齢者に関する開眼片脚起立特性 より引用

運動器不安定症の診断基準(75歳代の転倒群のカットオフ値):15秒

【28】姿勢と転倒

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・骨粗鬆症を基盤とした脊椎圧迫骨折、変形性脊椎症(円背)がADLや
 QOLの低下に影響を与える

※写真
森諭史:骨粗鬆症患者の椎体圧迫骨折,脊椎変形とADL低下の関連 より引用

胸椎後弯の増強,代償性腰椎前弯の増強
 ↓
胸椎後弯範囲の増大,腰椎前弯消失
 ↓
脊柱の前後弯後方重心,骨盤後傾,膝屈曲位
 ↓
背筋などの姿勢保持筋力の低下により前傾姿勢補助具の使用

【29】姿勢と転倒

・坂光ら:体幹が前傾するほど、脊柱の後弯変形が増大し、バランス能力や歩行機能は低下すると報告。

・清水ら:脊柱変化を中心とする姿勢変換によって、バランス能力や歩行機能低下を招き転倒リスクが増大すると指摘。

重度な脊椎変形や補助具を利用している方は歩行能力低下を念頭に対応する。方向転換、姿勢変化時は特に注意が必要である。


備忘録


【30】転倒を起こしやすい薬剤

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・Leipzig:高齢者の服薬による転倒には、精神神経薬服用により転倒危険率の増大が最も高く1.7倍
・Landi:アメリカ女性8,127名参加のコホート研究より、向精神薬の転倒危険率を報告(表1)

抗精神病薬:統合失調症,躁病ベンゾジアゼピン系
(短時間作用型睡眠薬,筋弛緩薬,抗不安薬):ハルシオン、デパスなど

【31】危険因子の数と転倒

・Tinetti:地域在住高齢者で危険因子0~1つの場合、転倒率は27%,4つ以上になると78%になると報告。

・Robbins:3要因(下肢筋力低下、不安定なバランス、4剤以上の内服)が転倒を大きく決定し、危険因子数0だと転倒率12%、すべて揃うと100%と報告している。

【32】問診による転倒スコア

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※図

【33】転倒の発生(転倒率)

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※図
川上:高齢者における転倒・骨折の疫学と予防 より引用

【34】転倒の発生場所

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屋内:男性44% 女性65%
屋外:男性25% 女性11%

・寝室と台所が多い
・75歳未満では屋外が多く、75歳未満では屋内が多い

転倒の時間帯(在宅)
・80%が日中、夜間は20%であった

【35】転倒・転落の季節変動

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※グラフ
武藤芳照監修: 転倒予防教室
-転倒予防への医学的対応-第2版
日本医事新報社,東京:2002

✔︎1月2月の冬に多い
✔︎活動的となる夏から秋にかけて比較的多い

【36】転倒・転落した時刻

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※グラフ
武藤芳照他編:転倒予防教室
-転倒予防への医学的対応-第2版
日本医事新報社,東京:2002
真野行生編:高齢者の転倒とその対策
日本医歯薬出版,東京:1999

✔︎地域在住高齢者では、活動している6時から18時が多い
✔︎施設高齢者でも昼間に多いが、夜間から明け方にやや多い

【37】転倒の時間的分析

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・2時~8時に転倒発生は集中している(入院中)
・在宅高齢者は日中に集中している
・明るさと本人の覚醒度に起因していると考えられている

【38】転倒の主な発生場所

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※グラフ

✔︎地域在住高齢者は道路などの屋外が多く、施設入居高齢者は屋内の寝室、居間、トイレなどが多い


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【39】転倒の場所的分析

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※グラフ

・"ベッドから" "椅子から" "移乗時" "トイレ動作" での転倒が多い
・重心が高い廊下などでの歩行は転倒率が必ずしも高くない
・重心が低くても、重心を変化させる必要がある場面での転倒が多い

【40】転倒した際の行動

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※グラフ

✔︎地域在住高齢者は歩行や小走りしている時に
✔︎施設入居高齢者は、移動動作の際に転倒しやすい

【41】高齢者の転倒の特徴

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✔︎転倒時刻
・地域在住高齢者:午前と午後の活動時期に多い
・施設入居高齢者:深夜から午前中にかけて多い

✔︎転倒場所
・地域在住高齢者:半分が屋外での転倒
・施設入居高齢者:四分の三が屋内での転倒

✔︎転倒時の行動
・地域在住高齢者:四分の三が歩行時や走る時
・施設入居高齢者:三分の二が屋内での移動動作
(介助が必要な場合もある)

大腿骨頚部骨折の転倒の特徴
屋内での転倒が4分の3
立った高さからの転倒が4分の3

【42】環境要因

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〜屋内〜
【床】
廊下、入り口の段差、レールをなくす
小さなマット類は取り除く
床ワックスは控えるか、滑らないワックスを使う
廊下や通路を整頓する
コード類を壁の近くに整理する
カーペットの端を固定する
電話を床から届く位置とする

【照明】
室内灯を適切に調整する
寝室からトイレへの夜間照明を十分にする
階段に照明を付ける

【階段】
安全で見やすい位置に手すりを取り付ける
滑り止めを設置する

【トイレ・風呂場】
手すりを設置する
風呂場にゴムマットを敷く
和式トイレを洋式にする
便座の高さを適切に調整する

【台所】
食品と食器を手の届く範囲に置く
適切な高さの食器棚を使用する

〜屋外〜
適切な靴をはく
必要であれば、杖・歩行器を使用する
道路から玄関までを平坦にする
壊れた壁を修理する
屋外の階段に手すりを設定する
十分な照明をつける
道路を邪魔しないように植木を剪定する

【43】中枢疾患と転倒

・入院中の脳血管障害の転倒率:14~39%
 同患者退院後の転倒率:75%

・在宅パーキンソン病患者、
 12か月以内に転倒歴を有した割合:64%(63名中40名)

【転倒要因】
✔︎抑うつ気分が強く、移動に不安がある
✔︎パーキンソ二ズムの重症度が高い
✔︎小刻みステップの出現、ON―OFF現象の出現


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【44】転倒リスクマトリックス

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【45】転倒後症候群と転倒の悪循環

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悪循環をどのような結果から生まれているのか
どこに介入すれば断ち切れるか
転倒は廃用症候群とに密接な関係性がある

【46】転倒にかかわる多彩な要因

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※図 歩行機能低下 バランス障害の原因

【47】サルコペニア

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サルコペニアとは進行性かつ全身性の筋量及び筋力の低下としている。
EWGSOP(欧州サルコペニアワーキンググループ)による定義

Irwin Rosenberg
1989年 年齢に関係する筋肉量の低下を「サルコペニア」と最初に提唱

【48】運動機能の変化

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20歳をピーク(100%)として
 ↓
80歳の主な運動能力の低下
✔︎手指巧緻性・反応時間
⇒30%以内の低下

✔︎筋力・筋持久力・歩行に関する能力
⇒40~60%の低下

✔︎下肢の筋量(筋のボリューム)
⇒約40%低下

✔︎柔軟性・平衡感覚
⇒70%以上の低下

衣笠隆ら:13~83歳を対象とした運動能力の加齢変化の研究より


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【49】女性VS男性 筋量が落ちやすいのは・・・

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• 加齢に伴う筋量減少は40歳頃から始まり、
75歳~79歳までに男性で10.8%、女性で6.4%四肢の筋力低下が認められる。
⇒重量にして男性2.6kg、女性1.0kgの減少

【男性優位】内分泌(ホルモン)の加齢変化
【女性優位】過剰な内臓脂肪異化作用を強める
 ↓
タンパク質の代謝障害
(同化・異化)
 ↓
骨格筋量減少
(サルコペニア)
 ↓
活動量の減少・不活発
 ↓
更なる筋量減少

【50】病因によるサルコペニアの分類

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一次性サルコペニア
加齢性サルコペニア:加齢意外に原因がないもの

二次性サルコペニア
活動に関するサルコペニア:廃用、寝たきり、生活習慣(出不精)、無重力状態
疾患に関するサルコペニア:重症臓器不全、炎症性疾患、悪性腫瘍、内分泌疾患など
栄養に関するサルコペニア:低栄養、吸収不全、消化管疾患、などに伴うカロリー不足、タンパク不足

Cruz-jentoft AJらによる分類より

実際の臨床では、サルコペニアの原因は様々な要因が複合的に絡み合う事が一般的であり、原因による単純な分類は現実的ではありません。

【51】サルコペニアのフローチャート

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※図解
EWGSOP(欧州サルコペニアワーキンググループの診断より

【52】サルコペニアフローチャート(日本人,一般向け)

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※図解

サルコペニアの有病率は男女とも20%程度
下方ら日常生活機能と骨格筋量,筋力との関係:サルコペニアの簡易基準案より

【53】指輪っかテスト

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※図

・下腿最大周径が31cm以下だと要注意です
・寝たきり、及び歩行レベルが下がってきている人には下腿周径20~25cmの方もいます

✔︎囲めない人に対し隙間ができてしまう人では6.6倍サルコペニアになっている可能性が高くなります
✔︎ふくらはぎが細いだけで、低栄養、噛む力の低下、うつ傾向などの問題になり易い事が統計的に
分かってきている
✔︎隙間が出来ている人では、4年後の死亡率が囲めない人に比べ3.2倍高くなっています


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【54】高齢者の身体特徴

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・脳神経細胞の減少(記憶力の低下・忘れっぽい・脳血管障害・認知症・せん妄)
・視力低下(遠近の調整機能の衰え:老眼・白内障・緑内障・糖尿病性網膜症
・肺の老化・肺活量の低下(肺炎・肺気腫・肺がん)
・運動器の老化、動作が緩慢・骨粗鬆症・能力低下
・内分泌系の老化・基礎代謝の低下・インスリンの動き低下
・心臓・血管の老化、心臓予防力の低下、血管が狭くなる、硬くなる・高血圧・動脈硬化・心筋梗塞・狭心症
・難聴(高音が聞き取りにくい)
・歯の弱化・歯肉の退縮により歯が抜ける・嚥下障害・食事の偏り
・腸の老化・消化分泌の低下・便秘
・老化による胃酸の分泌低下、消化機能低下・食欲不振・胃もたれ・逆流性食道炎
・腎・泌尿器系の老化・頻尿・前立腺肥大・前立腺がん・神経因性膀胱・糖尿病性腎症

【55】観察ポイント

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【表情・顔色】
苦痛・不快・不安な表情はしていないか、ぼんやりしていないか、無表情でないか
【目】
『どよん』としていないか、充血はないか、黄色っぽくなっていないか、瞼に浮腫はないか、眩しさや見えにくさはないか
【耳】
耳鳴りはないか、痛みはないか、聞こえにくくないか
【鼻】
鼻水や鼻詰まりはないか、くしゃみは出るか、鼻血は出やすくないか
【のど】
赤かったり、声枯れはないか、咳や痰は出ないか
【口】
唇の色は、唇は乾いていないか、口角や口内にただれはないか、舌の状態、歯茎の色はどうか、出血や口臭はないか
【便・尿】
回数・量・色・臭い・堅さの変化は、血液・粘液の混ざりはないか、便秘や下痢はないか、排便・排尿時に痛みはないか
【姿勢・歩き方・動き】
睡眠中に同じ方向に向いていないか・座った時に傾いていないか・手足に痙攣や動きの鈍化はないか・歩く時によろけたり一方へ片寄らないか
【食欲】
食べ物や水分の増減はないか・好みに変化はないか
【皮膚】
肌の色艶や弾力はどうか・内出血などはないか・かゆみはないか・発疹や腫れ、浮腫はないか
指先の色や爪の形はどうか
【睡眠】
眠れるか・熟睡しているか・昼夜逆転はないか
【言葉】
話し方は変化はないか・内容は理解できるか
【痛み】
どこがどんな時どの程度痛むのか
【その他】
急激な体重変化はないか・吐き気はないか・意識は?

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