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③ST「訪問における誤嚥対策(RSST-反復唾液嚥下テスト)」

講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 言語聴覚士 Ms.S

20200618-03 ST「訪問における誤嚥対策」
講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 言語聴覚士 Ms.S

言語聴覚士講師によるWEBセミナー開催で、大勢の方に参加いただき充実した会となりました。

ケアプラスセミナーレポートTop_03.png

ご参加の皆様、「誤嚥対策WEBセミナー」を熱心に受講していただき、誠にありがとうございました。
S先生、とても分かり易いご講義をありがとうございました。

セミナーの概要については以下をご参照ください。

(セミナーレジュメ)
01_日本人の死亡原因
(2017年人口動態統計)
02_まごころ式誤嚥対策の基本方針
03_急性期病院で勤務していて、
感じること‥
04_脱水・低栄養・肺炎のサイン
05_脱水の徴候 「ツルゴール反応の低下」
06_なぜ高齢者に脱水が起こりやすいのか?
07_脱水・低栄養・肺炎のサイン
08_嚥下が悪そうな人・・・
09_摂食嚥下障害による負のスパイラル!
10_★ここまでのまとめ
11_今日のメニュー
12_"withコロナウィルス"時代の到来!?
13_廃用症候群とサルコペニアの違い
14_サルコペニアの判断基準
15_指輪っかテスト
16_"withコロナウィルス"時代の到来!?
17_免疫力とは何か?
18_免疫力をUPするためには?
19_高齢者の筋肉量の低下
20_安静臥床による筋力の低下
21_適切な運動と栄養管理!
22_★ここまでのまとめ
23_嚥下障害のこと
なんも言ってないやん・・?
24_誤嚥性肺炎クイズです
25_ST(言語聴覚士)の嚥下練習
26_誤嚥、誤嚥性肺炎とは?
27_食べるときは・・三つの蓋が閉じます
28_摂食嚥下モデル⑤期
29_摂食嚥下5期モデル
30_★ここまでのまとめ
31_質問
32_答え
33_誤嚥性肺炎の発症は
侵襲と抵抗のバランスで決まる!
34_気管侵入=肺炎にならない仕組み
35_質問:
「食べずに、嚥下が悪そうな人って、
 わかりますか?」
36_実習 
ティースプーン、コップ、水、シリンジ
37_嚥下が悪そうな人・・・
39_舌骨上筋群 と 舌骨下筋群
40_実習 嚥下評価をしよう
41_RSST(反復唾液嚥下テスト)
42_嚥下運動に
関わる筋
43_嚥下筋は鍛えられるか?

44_★ここまでのまとめ
45_介護食について
46_口腔内の汚染や乾燥
47_食べる姿勢
48_嚥下何期に問題があるか?
49_NHCAPにおける誤嚥性肺炎の治療方針
50_嚥下機能低下を防ぐ運動
51_嚥下体操
52_嚥下おでこ体操
53_咳嗽・呼吸の簡単な訓練方法
54_咳嗽訓練
55_口すぼめ呼吸
56_在宅における誤嚥性肺炎の問題
57_【誤嚥性肺炎対策】
58_★今日のまとめ


廃用症候群と誤嚥性肺炎.png

31_質問

ご家族から食事の時にムセていると聞きました。
どうやら誤嚥しているようです。
誤嚥性肺炎になりますか?

32_答え

→誤嚥=肺炎ではありません。
 実は健常者も多少誤嚥しています。
 でも肺炎にはなりません。
 それは免疫機能が高いからです。
 高齢者は免疫機能低下や気道防御システムの低下などにより
 容易に肺炎になります。33_誤嚥性肺炎の発症は
侵襲と抵抗のバランスで決まる!
33_誤嚥性肺炎の発症は侵襲と抵抗のバランスで決まる.png

34_気管侵入=肺炎にならない仕組み

「気道防御システム」

・声門閉鎖  嚥下時無呼吸 
  ⇒声門閉鎖UP!
・咳嗽、ムセ
  ⇒咳嗽力UP!
・免疫システム
  ⇒免疫UP!

「発声、呼吸機能の維持・改善」
 
35_質問:
「食べずに、嚥下が悪そうな人って、
 わかりますか?」
35_質問.png

36_実習 
ティースプーン、コップ、水、シリンジ

実習① 水を嚥下してみよう
      頸部後屈位による飲水、開口しながら飲水
実習② 触診! 舌骨・甲状軟骨
実習③ 嚥下評価をしよう
     RSST(反復唾液嚥下テスト)
     MWST (改定水飲みテスト)

37_嚥下が悪そうな人・・・
37_嚥下が悪そうな人-1.png

39_舌骨上筋群 と 舌骨下筋群
39_舌骨上筋群 と舌骨下筋群.png

40_実習 嚥下評価をしよう

30秒間できるだけたくさん唾液を嚥下してもらい
  その数をカウントする

 1. 被験者は座位。検者は、喉頭隆起・舌骨に
   軽く指腹をあてる。
 2. 30秒間嚥下運動を繰り返させる。 

41_RSST(反復唾液嚥下テスト)

○目的
 30秒間、唾液嚥下を繰り返してもらい、
 誤嚥のリスクを簡易的に評価する。
○評価
  ・30秒間に3回以上嚥下できたら場合、正常とする。
  ・2回以下の場合は要注意で、嚥下障害を疑う。
〇方法
  ・肩の力を抜いて自然に座ってもらう。
  ・喉頭隆起(喉仏)・舌骨に人差指と中指の
   腹を軽くあて、30秒間 唾液を飲み込んでもらう。
   被験者には「できるだけ、何回もゴクンとつばを
   飲み込んでください。」と指示する。
  ・30秒間に嚥下できた回数を記録する。

参考動画(日本訪問歯科協会口腔ケアチャンネルより 動画時間2:37)


42_嚥下運動に
関わる筋
42_嚥下運動に関わる筋.png

43_嚥下筋は鍛えられるか?

⇒嚥下筋そのもののアプローチより、頸部、肩甲骨周囲筋の可動性や
 体幹の保持が重要

1)頸部可動性
頸部の可動性や筋緊張の有無は、喉頭や舌骨運動に影響を与える
2)頭頚部・体幹機能、座位の評価
上肢の協調運動や頭頚部前屈位の保持が困難となり
喉頭挙上や舌骨運動に影響を与える
3)舌運動・舌骨や喉頭の位置
挺舌や左右・上下運動を評価。
舌骨と甲状軟骨の位置を確認し触診する。

44_★ここまでのまとめ
44_★ここまでのまとめ.png

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