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20210519-04「訪問施術で役立つ姿勢・動作リハビリⅢ」

講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T

今回の講義内容:「訪問施術で役立つ姿勢・動作リハビリⅢ」 2021年5月19日
講師:㈱ケアプラス テクニカルアドバイザー 理学療法士 Mr.T

今回も、大勢の方に参加いただき充実した会となりました。
ご参加の皆様、「理学療法WEBセミナー」を熱心に受講していただき、誠にありがとうございました。
T先生、分かり易く熱意あるご講義をありがとうございました。
セミナーの概要については以下をご参照ください。

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【1】 サービス開始までの流れ
【2】 ADLとIADL
【3】 動作観察(評価)
【4】 動作観察(評価)2
【5】 座位 Sitting position
【6】 そもそも座位能力はどう判断する?
【7】 Hoffer 座位能力分類
【8】 座位の重要性
【9】 覚醒と座位
【10】 覚醒と座位 2
【11】 筋肉の動き
【12】 拘縮と座位
【13】 Question
【14】 座位を取ると?
【15】 関節可動域練習による拘縮改善も重要なツール
【16】 ではこのようなタイプの方々はどうしますか?
【17】 筋力と座位
【18】 座位のリスク
【19】 座位により・・・
【20】 例えば
【21】 座位とADL
【22】 排泄と座位-排泄メカニズム-
【23】 排泄と座位-排泄メカニズム- 2
【24】 排泄と座位-排泄メカニズム- 3
【25】 排泄と仰臥位
【26】 この強力な腹圧を獲得するためには
【27】 食事と座位
【28】 第1相:
【29】 第2相:
【30】 食事と座位-咀嚼・嚥下メカニズム-
【31】 咀嚼
【32】 食事と座位-咀嚼・嚥下メカニズム- 2
【33】 端座位獲得のため何を実践されていますか?
【34】 座位に必要な身体機能
【35】 アプローチの実際
【36】 寝返り動作の第1相
【37】 寝返り動作の第1相 2
【38】 寝返り動作の第2相
【39】 寝返り動作の第2相 2
【40】 内腹斜筋
【41】 外腹斜筋
【42】 寝返り動作の第3相
【43】 寝返り動作の第3相 2

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【35】   アプローチの実際

   -headコントロール能力向上-

   寝返り動作の活用

    →背臥位からの寝返り。頸部軽度屈曲させ回旋。

    →側臥位から腹臥位。頸部軽度伸展を伴い体幹回旋。


   -headコントロールの評価-

   臥位:頭頸部挙上、頭頸部側屈・回旋

   端座位:頭頸部のアライメント

   寝返り:頭頸部の動きが先行しているか

   その他:抗重力伸展活動が指示に従って誘発されるか


【36】   寝返り動作の第1相


   頸部の動きと肩甲帯の前方突出とリーチが起きるまで


   ポイント 

   ・わずかに頸部の屈曲、回旋させて、体幹と骨盤を筋連結させる

   ・左肩甲骨の前方突出により支持基底面を狭小させ、回転力を得る


【37】   寝返り動作の第1相 2

   頸部をわずかに屈曲・回旋させることで、体幹前面の筋が緊張し、

   体幹と骨盤を連結することによって、その後の動作が容易となる


   次に、左上肢で右側へリーチを行い、左肩甲骨を前方突出する


   左上肢のリーチ動作により、肩甲骨を前方突出することで、

   支持基底面の縮小化と重心が右上側方へ移動するため、

   寝返り方向に回転しやすくなる


【38】   寝返り動作の第2相


   上部体幹が回旋を始め、上側になる肩が下側になる肩の上に配列されるまで

   
   ポイント

   上部体幹が回旋させるために、下部体幹が固定部位となる

【39】   寝返り動作の第2相 2


   第1相は頚部の回旋のみであるが、

   第2相は上部体幹が回旋(体軸内回旋)を始める

   右寝返り時は左外腹斜筋・右内腹斜筋が活動


   上部体幹が回旋するためには、下部体幹が床に固定されている必要がある

   このとき下部体幹を固定するために、床を押さえつけるように

   大腿直筋などの膝関節伸展筋が活動


【40】   内腹斜筋

  
   起始:鼠蹊靭帯の上方1/2、腸骨稜の前面2/3

  
   停止:第10-12肋骨の下縁


【41】   外腹斜筋


   起始:第5~12肋骨の外側面


   停止:腸骨稜前半分、鼠径靭帯、恥骨稜、下前方腹直筋膜


【42】   寝返り動作の第3相


   下部体幹が回旋を始め、側臥位まで


   ポイント

   下部体幹を回旋させるために、上部体幹が固定部位となる


【43】   寝返り動作の第3相 2


   第2相では上部体幹が回旋するために、下部体幹が固定部位としての役割を果たしていたが

   第3相では逆になる


     体幹筋・腸腰筋・内転筋群・殿筋群


   下部体幹の回旋を完了させると

   膝関節を屈曲させ、支持基底面を広く取り、側臥位の安定化を図る


【完】

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