パーキンソン病の嚥下障害へのアプローチ第1回「ヤールの分類Ⅰ・Ⅱ」
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今回のセミナー情報
講義内容 | パーキンソン病の嚥下障害へのアプローチ全3回シリーズ第1回「ヤールの分類Ⅰ・Ⅱ」 |
開催日 | 2024年2月22日 |
講師 | (株)ケアプラス テクニカルアドバイザー 言語聴覚士 Ms.S |
開催場所 | ウェブセミナーにて |
講義目次
【Title】パーキンソン病へのアプローチ
【1】見学してわかったこと
【2】担当したらここを見よう!
【3】今回のメニュー
【4】第1章 「パーキンソン病」とは?
【5】1 パーキンソン病
【6】ドパミンって?
【7】疫学
【8】【アンケート】PDのご利用者さん
【9】ヤールの分類
【10】運動症状
【11】第2章 パーキンソン病の基礎知識
【12】症状
【13】パーキンソンの症状
【14】症状は2種類
【15】運動症状
【16】非運動症状①
【17】非運動症状②
【18】パーキンソン病の進行
【19】リハビリポイント①
【20】パキトレ体操①
【21】パキトレ体操②
【22】ヤール分類
【23】Hoehn&Yahr(ホーン・ヤール)の重度分類(パーキンソン病の進行度を示す指数)
【24】パーキンソン病 治療ガイドライン2018
【25】LSVT BIG
【26】頸部のストレッチ
【27】パーキンソン用語
【28】ジスキネジアとは?
【29】ウェアリングオフとは?
【30】リハビリポイント②
【31】原因-1
【32】原因-2
【33】ドパミンって?
【34】治療
【35】PDの3大治療法
【36】治療と運動療法のポイント
【37】運動療法
【38】IとIIは?-1
【39】IとIIは?-2
【40】パーキンソン病の病状経過
【41】ヤール I度・II度
【42】ことばや頭のリハビリ
【43】嚥下機能の低下防止
【44】ヤール I度・II度(生活指導と環境整備)
【45】具体的なリハビリ
【46】ウォーキング
【47】立位着席運動
【48】パキトレ体操③
【49】発声練習&呼吸練習
【50】歯磨き後のお口の体操(歯磨きができる方)
【51】第3章 パーキンソン病の嚥下障害と運動療法
【52】PDの嚥下障害①
【53】PDの運動療法
【54】パーキンソン病 治療ガイドライン2011
【55】まごころプログラム
【56】誤嚥対策基本施術プログラム
【57】まごころ誤嚥対策テクニック
【58】まごころ誤嚥対策テクニック
【59】誤嚥対策6評価
【60】第4章 パーキンソン病の不良姿勢へのアプローチ
【61】不良姿勢
【62】姿勢が悪いと嚥下障害になります
【63】座位の不良姿勢を正しましょう!
【64】まずは良い食事の姿勢
【65】円背の方のNG姿勢(座位)
【66】【ここがPOINT!】円背の方の正しいポジショニング
【67】円背の食事姿勢②
【68】姿勢調整例
【69】骨盤前傾ー後傾
【70】頸部のストレッチ
【71】大事なことは・・情報収集
【72】第5章 パーキンソン病チェックリスト
【73】パーキンソン病の病状変化チェックシート
【74】パーキンソン病チェックリスト
【75】まとめ
【Title】パーキンソン病へのアプローチ
【1】見学してわかったこと
• 食事の不良姿勢がわかるといい
• 不良姿勢を調整できればもっといい
• 「シャキア法」や「おでこ体操」は使える
【2】担当したらここを見よう!
①姿勢 円背・前屈位
②発声 小さい、早口、平板
③呼吸 回数 小さく浅い
④嚥下 食形態・ムセ
⑤口腔 汚染・乾燥など
【3】今回のメニュー
【4】第1章 「パーキンソン病」とは?
【5】1 パーキンソン病
• 運動の指令がうまく伝わらない
• 手足が震えたり、動作が鈍くなる
• 運動だけじゃない
認知機能低下、 元気がなくなる、うつっぽくなる
• 進行性
【7】疫学
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患者数)
16万人以上
1000人に1人
100人に1人(60歳以上)
発症年齢)50〜70歳
死因)心不全 / 老化 / 呼吸不全 / 肺炎 / 誤嚥・窒息
【8】【アンケート】PDのご利用者さん
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Q .イメージは? / Q .施術の妨げになることは?
• パーキンソン病のご利用者さん施術したことがない YES ・NO
• 今、PDのご利用者さんは? YES・NO
• 痩せている? YES ・NO
• 声は小さい? YES ・NO
• 嚥下障害ある? YES ・NO
• ヤールの分類は? YES ・NO
【9】ヤールの分類
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Ⅰ度 症状は片方の手足のみ
Ⅱ度 症状は両方の手足に
Ⅲ度 姿勢反射障害が加わってくる
Ⅳ度 日常生活に部分的な介助が必要
Ⅴ度 車椅子での生活や寝たきりとなる
【10】運動症状
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パーキンソン病の4大徴候
・振戦(しんせん)震えが起こります
・筋競合(きんきょうごう)筋肉がこわばります
・運動緩慢(うんどうかんまん)動作が遅くなります
・姿勢保持障害(しせいほじしょうがい)姿勢を保てなくなります
【11】第2章 パーキンソン病の基礎知識
【12】症状
4大徴候以外にもたくさんありますね
イメージで捉えることが重要です
運動症状と非運動症状に分けて考えてましょう
発症前から先行して始まっていると言われる症状もありますよ
【13】パーキンソンの症状
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• すくみ足
• 前傾姿勢+ 4大徴候 = 6大徴候
• 鉛管様
• 仮面様顔貌
• 小字傾向
• 首下がり症候群
• ピサ徴候
たくさんあるなぁ・・・
【14】症状は2種類
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• 運動症状と非運動症状
• 非運動症状が先行する
• 便秘、嗅覚症状、睡眠障害、うつなど
運動症状 ADLに影響する
非運動症状 QOLに影響する
どっちもご利用者さんと家族にとっては大事です
【15】運動症状
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筋強剛(きんきょうごう)・固縮
・肩、膝、指などの筋肉がかたくなって、スムーズに動かしにくい(鉛管様)
・痛みを感じることもある
・顔の筋肉がこわばり、無表情に感じられる(仮面用顔貌)
無動・寡動
・動きが素早くできない
・歩くときに足が出にくくなる(すくみ足)
・話し方に抑揚がなくなり、声が小さくなる
・書く文字が小さくなる(小字傾向)
静止時振戦
・何もしないでじっとしているときにふるえる
・片方の手や足のふるえから始まることが多い
・睡眠中はふるえがおさまるが、目が覚めるとふるえが始まる
・1秒間4〜6回ぐらいふるえる
姿勢反射障害・姿勢保持障害
・体のバランスがとりにくくなり、転びやすくなる
・歩いていて止まれなくなる、方向転換をするのが難しい
・首が下がる(首下がり症候群)体が斜めに傾く(ピサ徴候)ことも
・転倒を招き、骨折の原因になるので注意が必要
+嚥下障害の有無
・食形態
・食べ方
・ムセの有無
【16】非運動症状①
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重要:非運動症状をキャッチせよ!
先行しやすい
・嗅覚障害
・うつ
・便秘
・不眠
【精神症状】うつ・不安・パニック発作・幻覚・妄想・認知症・衝動制御障害
【自律神経障害】便秘・排尿障害・起立性低血圧・発汗障害・性機能障害
【感覚障害】痛み・嗅覚障害
【睡眠障害】不眠・日中の眠気・レム睡眠行動異常症・むずむず脚症候群
【その他】流涎・疲労・体重減少・霧視・脂漏症
【19】リハビリポイント①
• IADL動作の維持が大前提
できる機能を落とさない!
【20】パキトレ体操①
①深呼吸・ストレッチ
ゆっくり呼吸して、手足も伸ばしましょう
②足の運動
足と足指を強くして蹴る力をつけ、むくみを予防しましょう
③肩と背中の運動
羽ばたくようにして肩を柔らかくしましょう
④強いからだを
太もも上げと、その場で走る真似です
⑤スイング
音に合わせて軽やかにスイングしましょう
⑥縮んだ体をストレッチ
丸く縮んだ体を伸ばしましょう
⑦腰と脊柱を強く
腰が曲がらないように、腰痛予防に
iPhone andoroid からダウンロード可
Spotifyでも聴けます!
参照:https://pd-online.jp/treatment/treatment13.html
【21】パキトレ体操②
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①深呼吸・ストレッチ(座位)
ゆっくり呼吸して、手足も伸ばしましょう
②足の運動(座位)
足と足指を強くして蹴る力をつけ、むくみを予防しましょう
③肩と背中の運動(座位・立位)
羽ばたくようにして肩を柔らかくしましょう
【22】ヤール分類
【23】Hoehn&Yahr(ホーン・ヤール)の重度分類(パーキンソン病の進行度を示す指数)
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生活機能障害度 Ⅰ度:日常生活、通院などにほとんど介護を要さない
【stage Ⅰ】症状:症状は片側のみ
生活への影響:日常生活にはほとんど影響なし
【stage Ⅱ】症状:病状が両側に現れる
生活への影響:日常生活はやや不便だが可能
生活機能障害度 Ⅱ度:日常生活、通院などに介助を要する
【stage Ⅲ】症状:姿勢保持障害が見られ活動が制限される
生活への影響:自力での生活が何かと可能な状態
【stage Ⅳ】重篤な障害が見られるが歩行はどうにか可能
生活への影響:生活に一部介助が必要になる
生活機能障害度 Ⅲ度:日常生活に全面的な介助を要し、歩行・起立不能
【stage Ⅴ】症状:立つことが不可能
生活への影響:ベットまたは車いすでの生活に
生活機能障害度 Ⅱ度・Ⅲ度 →推定難病の認定
Q.利用者さんのヤールは?
【24】パーキンソン病 治療ガイドライン2018
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• 高強度の筋力訓練
• 太極拳、ダンス、ビデオゲームによるエクササイズ
• LSVT BIG
「リーシルバーマン法」
・声を出しながら
・大きな動作
・リズム
【26】頸部のストレッチ
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その前に)
肩甲骨を内転しましょう
・手を上にして腕を前方に
肘を曲げる
・肘を曲げたまま左右に広げる
・そのまま右腕を斜め下に伸ばす
・左に頸部側屈
・左頸部と右腕で伸ばし合い
※イラストあり
【27】パーキンソン用語
・ジスキネジア
・ウェアリングオフ
・オンオフ
【30】リハビリポイント②
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• 非運動症状を見逃さない
• 嚥下障害の有無
(食形態・食べ方・ムセ)
• PD特有の症状の有無
ウェアリングオフ
オンオフ
ジスキネジア
リハ中(アドバンス)
・唾液でムセ
・口と声のチェック
・食事量
【31】原因
【33】ドパミンって?
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・脳の神経伝達物質(アドレナリン ノルアドレナリンの前駆物質)
・血中内のドパミン濃度の低下によりPDを発症
快感、多幸感、意欲、運動調節 → 生きる意欲を作る脳内ホルモン
「がんばるぞ!」「嬉しいな♪」
「やったぞ!」「なんて素晴らしい!」
【34】治療
【36】治療と運動療法のポイント
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• ドパミンを補充する (L -ドパ)
• 運動機能やIADLの維持
• 認知機能の維持
• 気持ちに訴える 意欲、感情、達成感、感動
「がんばるぞ! 「嬉しいな♪」
「やったぞ!」 「素晴らしい!」
【37】運動療法
【38】IとIIは?-1
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Ⅰ度 症状は片方の手足のみ
Ⅱ度 症状は両方の手足に
→ 介助は必要ない ※図
Ⅲ度 姿勢反射障害が加わってくる
Ⅳ度 日常生活に部分的な介助が必要
Ⅴ度 車椅子での生活や寝たきりとなる"
【39】IとIIは?-2
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⚫︎体操(立位と座位)
・筋力増強
・バランス練習(立位)
⚫︎呼吸練習
⚫︎嚥下練習
・移動練習
ー散歩、歩行
・基本動作
ー寝返り、起き上がり
ー立ち上がり
・ADL練習
・I ADL練習
【40】パーキンソン病の病状経過
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※図
〜早期〜
発病
診断・治療開始 どんな治療もよく効くハネムーン(期間3〜5ねん) Ⅰ度〜Ⅱ度
〜進行期〜
L -ドバによる運動合併症
外科的な治療を考慮 Ⅱ度〜Ⅳ度
【41】ヤール I度・II度
• ハネムーン期 在宅生活 症状は軽度 約10年でヤールIII度へ移行
• 日常的なセルフトレーニング、活動量の維持 が重要
• 身体全体を使うダイナミックな運動や有酸素運動
• 関節可動域練習、ストレッチ、筋力強化
• 歩行練習、自転車、エルゴメーター、トレッドミル歩行、立位バランス練習
• 太極拳、ダンス、リズムに合わせる運動
• 認知機能の低下 病識乏しい → 病気への理解を促す
• 筋強剛や無動により運動範囲の狭小化、活動量の低下が徐々に進行、常態化する
↓
姿勢異常(首下り、腰曲がり)への対応
パーキンソン病 Hoehn and Yahr重症度分類IからIVの理学療法 PTジャーナル VOL 55 1No.11 P1192
【42】ことばや頭のリハビリ
• 本や新聞を大声で読む
• カラオケで大声で歌う
• 会話の機会を増やす
• 数字をカウント(順唱・逆唱)
• 数字をカウント(2とび・3とび・かけ算)
• 見当識の確認(毎回)
大きく・ゆっくり・リズム
【43】嚥下機能の低下防止
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• 発声練習
• 咳嗽練習
• 口腔内の観察(汚染・乾燥)
• 胸郭の可動域低下防止(シルベスター法・体軸捻転)
• 体幹の維持(骨盤前傾位・肩甲帯ストレッチ)
• 姿勢障害への対応
【44】ヤール I度・II度(生活指導と環境整備)
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• ハネムーン期 在宅生活
• 積極的な運動療法推奨
• ホームエクササイズ ウォーキング、階段昇降運動、バランス能力 向上、姿勢改善を目的
• ホームエクササイズの習慣化
• 趣味活動の情報収集を スポーツ
• IIでは転倒予防でT字杖やノルディック杖など歩行補助用具の検討+リュックサック おもり入り
• 大腿二・四頭筋、下腿三頭筋のストレッチ
• スクワット、ガーフレイず、体幹ストレッチ、プランク、サイドプランク、体幹回旋ストレッチ
【45】具体的なリハビリ
【46】ウォーキング
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• 20〜30分目安
• 意識して大きく動かす
ー腕振り上げる
ー膝上げる
ー歩幅大
ー踵から着地
• 掛け声をかけながら
(すくみ足のある方に効果的)
【48】パキトレ体操③
④強いからだを(座位)
太もも上げ 走る真似
⑤スイング(立位)
音に合わせて軽やかにスイングしましょう
⑥縮んだ体をストレッチ(立位・手すり)
丸く縮んだ体を伸ばしましょう
⑦腰と脊柱を強く(臥位)
腰が曲がらないように、腰痛予防に
【49】発声練習&呼吸練習
• 口笛
ピー、ピー、ピーーーーー
唇、舌、頬、咽頭、声帯、呼吸筋に効果的
最後に吐ききるときに腹横筋も鍛えられます
【50】歯磨き後のお口の体操(歯磨きができる方)
• 歯の磨き残しを舌でチェック
• 口をゆすぐ または うがいをする
• 口に水を含んで30秒キープ
• 水を口に含んだまま10秒間(左右交互に)
• 口腔顔面運動
舌を出す、左右に保持、ベロ回し
口に空気を含んで10秒間(左右交互に)
【51】第3章 パーキンソン病の嚥下障害と運動療法
【52】PDの嚥下障害①
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• 発生率は(50・80)パーセント
• PDの死亡原因(1位・3位)
• ヤール分類に関係(ある・ない)
• 不顕性誤嚥が(多い・少ない)
【POINT!】PD患者はいつでも誤嚥性肺炎になる可能性がある
【53】PDの運動療法
リラクセーション・ストレッチ・歩行練習・筋肉強化運動
【54】パーキンソン病 治療ガイドライン2011
• 運動療法は症状改善に有効か?
1)運動療法が、身体機能、健康関連QOL、筋力、バランス、歩行速度の改善に有効である(グレードA)
2)外部刺激、特に聴覚刺激による歩行練習で歩行は改善する(グレードA)
3)運動療法により転倒の頻度が減少する(グレードB)
精神的なサポートも重要 / 意欲的に楽しむことを念頭に
【55】まごころプログラム
【56】誤嚥対策基本施術プログラム
No.1 座位バランストレーニング
①座位の体幹前後左右回旋運動
②立ち座り運動
③座位お尻歩き
④立位の体幹前後左右回旋運動
⑤寝返り運動
No.2 胸郭伸張トレーニング
①前肋間筋伸張運動(シルベスター法)
②側、後肋間筋伸張運動(捻転法)
③頸前後左右回旋伸張運動
④仰臥位胸椎捻転伸張運動(頸肩寝返り動作) ※伸張とマッサージを合わせる
No.3 パーソナル発声トレーニング
①号令(1,2,3・・)
②あいうえお・歌
③パタカラ・咳払い
④日常会話 ※発声力の確認をする・運動しながら声出しをする
No.4 その他対策
①嚥下オデコ体操
②口腔顔面運動
③ハッフィング運動
※毎日継続できる内容や量を見定めながら実施します
【57】まごころ誤嚥対策テクニック
呼吸機能
手の挙上 胸郭伸長・可動域の向上
頸肩マッサージ 胸郭伸長・可動域の向上 嚥下関連筋群の柔軟性向上、リラクゼーション
頸部伸長運動 胸郭伸長・可動域の向上 嚥下関連筋群の柔軟性向上、リラクゼーション
胸郭伸長 呼吸筋と周囲筋の柔軟性向上
体幹捻転法 胸郭伸長・胸郭可動域の向上
深呼吸 呼吸機能改善、リラクゼーション
頸部前後左右回旋運動 胸郭伸長・可動域の向上、嚥下関連筋群の柔軟性向上
姿勢保持
起上り 骨盤片側挙上 お尻歩き 座位や立位保持力を高め、安定した体幹、姿勢をつくる
上肢前後左右回旋運動 座位や立位保持力を高め、安定した体幹、姿勢をつくる
立ち上がり 座位や立位保持力を高め、安定した体幹、姿勢をつくる
【58】まごころ誤嚥対策テクニック
発声機能
あいうえお・パタカラ 口唇閉鎖し破裂させるP、舌先挙上T、舌の保持K、舌先を丸めはじくR
口運動 あんうい できるだけゆっくり大きく動かすように
頬運動 口すぼめ 頬の筋肉や口輪筋の運動
舌運動 前後上下左右 舌は食物を保持し食塊形成し咽喉へ送る 舌は筋肉の塊 使用しないと舌根沈下気味に
プッシング・プリング 声門閉鎖を促す 声門閉鎖するときは嚥下時無呼吸、無声音発声時、踏ん張る時など
嚥下機能
おでこ体操 舌骨上筋群に効果的に作用します
呼吸機能
咳払い運動 咳嗽そのものの練習
ハッフィング法 咳嗽しやすくする
【59】誤嚥対策6評価
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評価項目
評価1 食形態
~どんな食事をしていますか?
1 食事の形
2 水分のとろみ付け
評価2 食事の姿勢
~どんな姿勢で食べていますか?
3 食事の際の姿位
4 頚部の角度
5 摂取の状況
評価3 口腔内の状態
~口腔内はどのような状態ですか?
6 乾燥
7 汚染
8 舌苔
評価4 声の状態
~どんな発声ですか?
9 嗄れ声
1 0 声の大きさ
1 1 明瞭度
評価5 呼吸の状態
~呼吸・咳嗽の状態はどうですか?
1 2 安静時の1分間あたりの呼吸数
1 3 安静時より咳嗽があるか
1 4 安静時の呼吸苦はあるか
1 5 労作時の呼吸苦あるか
1 6 咳嗽を促しにて可能か
評価6 RSST 唾液飲み込みテスト
~嚥下の状態はどうですか?
1 7 30秒間の唾液飲み込み回数
※評価1~6の点数では表現できない変化をご記入下さい。
【60】第4章 パーキンソン病の不良姿勢へのアプローチ
【61】不良姿勢
• パーキンソン病患者は、前屈み、円背といった不良姿勢になりやすい
• 不良姿勢は嚥下機能低下を招く
• 不良姿勢は呼吸機能低下を招く
• 胸部腹部圧迫しさまざまな器官に影響あり
【63】座位の不良姿勢を正しましょう!
• 円背
• 前かがみ
【64】まずは良い食事の姿勢
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※仰臥位・座位のイラスト
GOODポイント1:顎が引かれている
GOODポイント2:身体とテーブルが近い・高さがひじの高さ
GOODポイント3:足が浮いてない
安定した姿勢づくりするためには・・?
→ 接地面を多くする!
【66】【ここがPOINT!】円背の方の正しいポジショニング
・頭ができるだけ垂直になるように後ろへゆっくり倒す
・背もたれと腰の隙間にクッションかタオルを置く
・つま先からかかとまでしっかり床につける
【67】円背の食事姿勢②
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良いポイント1
頭頸部前屈位であること(ちょっと前かがみ)
良いポイント2
骨盤を立てる
チェックポイント
身体とテーブルの距離
机の高さ
踵が安定
【69】骨盤前傾ー後傾
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※図 姿勢から介入する摂食嚥下パーキンソン病患者に対するアプローチより
(骨盤後傾)
①正面前方から両側の腸骨稜を把持して前方に引き骨盤を前傾にする
②腰椎を前湾に調整
③仙骨荷重→坐骨・両下肢荷重になるまで、12を継続
【70】頸部のストレッチ
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その前に)
肩甲骨を内転しましょう
・手を上にして腕を前方に
肘を曲げる
・肘を曲げたまま左右に広げる
・そのまま右腕を斜め下に伸ばす
・左に頸部側屈
・左頸部と右腕で伸ばし合い
【71】大事なことは・・情報収集
• 嗜好、指向、思考
• 悩んでいること(ご利用者様・ご家族)
• 病歴、薬歴、運動症状、非運動症状など
ご利用者さんの全体を把握しよう
【72】第5章 パーキンソン病チェックリスト
【74】パーキンソン病チェックリスト
便秘・頻尿
起立性低血圧
痛み
疲労唾液でムセ
認知機能の低下
座位姿勢 円背・前屈み
発 声 小さい・早口・平板
呼 吸 回数
口 腔 汚染・乾燥・流涎
食 事 食形態・ムセ・量
【75】まとめ
• 進行性の病気 定期的な評価が必要と継続的なフォローが必要
• パーキンソン病の特徴を踏まえた評価と施術をする
• ヤールIとIIは、不良姿勢と認知機能低下に気をつける
• 不良姿勢に対するアプローチをしましょう
• 食形態や食事の姿勢を調べましょう
• みなさんの訪問時に症状の増悪がないかをチェックリストで確
認する
• やる気や楽しいを引き出すための情報収集とサービス提供を心
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